車窓



『車窓』

指先少し冷たい
しびれてとけてゆきそう

顔あげたら ゆらゆら
窓の外の木々が ひらひら
通りゆく

風よりたぶんおそく
光よりきっとはやく
ぼくらを乗せたまま
この汽車はずっと走る

ああ どこどこまでも
ああ いついつまでも
ああ どこどこへでも
ああ 明日も昨日も
走る

くもり空がやさしく見える
そこいらじゅう街じゅう
みんなぼっち

あのとき言ったこと
いまになって気になって
もう一度話せたら
何度も思い浮かべて

ああ どこどこまでも
ああ いついつまでも
ああ どこどこへでも
ああ 明日も昨日も
走る

ああ どこどこまでも
ああ いついつまでも
ああ どこどこへでも
ああ 明日も昨日も
走る



<曲にまつわるお話>

YKBの曲の中でも一番おだやかで、かつドラマチックな曲です。
作曲したのは2009年〜2010年ごろ。
当時自分ひとりで演奏する弾き語りの曲としてつくりました。
その後、メンバーが3人、4人と増えるごとにアレンジされ今の形に。
山根弾き語りの初ライブから演奏され続けているので、
「車窓」は山根かずきバンドの歴史を見続けてきた一曲ですね。


歌詞は電車の窓の外を眺めながら物思いにふける瞬間をイメージして書きました。
これは僕が電車で旅行したときの体験が元になっています。
ちなみにその体験をしたのはJR東北本線の黒磯駅以北あたりです(笑)。


そしてメンバーみんなもお気に入りの一曲です。

(山根)

<収録>
アルバム『山根かずきバンド』

014Z5547.jpg

014Z5546.jpg