能登半島の最北端、珠洲へ
2016年01月21日
福成優
金沢観光であっという間に一日が過ぎ、
今回は珠洲(すず)にいた二日目と三日目の旅行記をまとめてお届けします。
金沢在住の舞さんの友人、珠洲の北川K子こと
Kちゃんの実家、珠洲市は蛸島町へ連れて行っていただきました。
Kちゃんの運転で、のと里山街道を進み珠洲へ!
まずは珠洲のシンボル、見附島。
嵐もロケに来たという恋路海岸へ行ったり
この日に泊まるホテルに荷物を置きに行ったり。
豚鼻の、何かに似ているキャラクター像があったり。
続いて珠洲の最北端方面へ。
珠洲岬付近のオブジェ。
ランプの宿という、素敵過ぎる旅館を眺めます。
俺の中のいつか泊まりたい宿ランキング、現時点でトップ。
この先に聖域の岬という日本三大パワースポットの一つがありますが、
それはまたいつかの機会に。
また来ないとね。
続いて、言葉通りの能登最北端、狼煙へ。
丘を上がった先には、最北端の立て札。
東京までの距離と、釜山とウラジオストックまでの距離が書いてあります。
上海までも。
能登最北端の岩畳「千畳敷」は滑らかに削られて。
「日本の灯台50選」にも選ばれている禄剛崎灯台。
日本列島ここが中心!
とのこと。
帰り道にはこんな原風景が見れました。
日も傾き、きれいな夕暮れ。
旅先での夕暮れが大好物な僕。
港に寄ってもらいました。
そこはKちゃんのお父さんの船がある港。
Kちゃんのお父さんは珠洲出身の現役漁師さん。
その腕前は「町で一番の漁師」と評されるほど。
実は、このお父さんに会うというのも今回の旅の魅力でした。
知り合いの実家が能登で現役の漁師さん、
更に遊びにおいでーなんて優しい言葉をかけていただいたら、
お言葉に甘えないわけにはいきません。
結果、甘えすぎた感がありますが。
お父さんの愛船コックピット部に乗せていただきました。
この部分。
中には機器がたくさん。
ソファやエアコンもありました。
動く海図、初めて見た!
エンジンをかけて、無線を受信して図を見ながら
どう考えて漁をしているか、どのようなことをしているか、
他にどんな漁船があり、どんな漁法があるかなどを教えてくれました。
漁師の聖域に触れたような緊張感もありつつ、
とても嬉しかったエピソードです。
夕日がゆっくりと沈んでいきます。
こういったシーンにいると、
その町の暮らしに少しだけ近づけたような気がして嬉しくなります。
このときも、そんな感慨にふけながら沈む夕日を見つめていました。
ちなみに、この海は内海といわれる湾の内側の海。
比較的に穏やかな海です。
こちらは外海。
塩屋さんにも寄って珠洲の塩購入。
そのままライトアップされているという棚田へ!
田んぼのあぜ道にLEDが!
到着して撮影しているときにちょうど色が変わり、
ピンクにも!
ここまで堪能して、このあと更にKちゃん実家で晩御飯をご馳走になりました。
そのご飯たるや、今思い出しても贅沢、至福でした。
はあ、余韻で飲めそう。あの時間に帰りたい。
いくら飲んでも酔い潰れなかったのは、
お母さんの燗が絶妙にアルコールを
飛ばしてくれたからではないかと思っています。
おかげさまで翌朝すっきりと起床。
最高のアシスト、ありがとうございました!
最後に、能登地酒の酒蔵まで連れて行ってもらいました。
まずは宗玄酒造さん。
能登杜氏発祥の地とあります。
少し調べてみると能登杜氏物語というホームページがあったり、
「一献の系譜」という映画が昨年末に上映されていたりしました。
お邪魔します!
宗玄の日本酒ラベルにも、見附島が。
さすが珠洲の酒造。さすが能登のシンボル。
七尾線観光列車「花嫁のれん」
開通記念の酒、花嫁のれんというものが蔵元限定でおいてありました。
ふと、宗玄の文字が刻印された珠洲焼きを発見!
お店の方に聞いてみます。
「これ、ここでしか買えないものですか?」
『ええ、友人の手づくりで、一つ一つ形が違いますよ。
他にも見てみてください。』
うわあ、悩む...!
と散々悩んで珠洲焼ぐい飲み二つと
宗玄純米しぼりたてに花嫁のれんをつけて自宅に送りました。
うれしいお土産。
そして、僕が買いたくてたまらなかった日本酒、
大慶を作り出す酒造、桜田酒造さんに酒蔵見学をさせていただきました。
到着した際はちょうど米を蒸しているとき。
蒸気が屋根を抜けていきます。
蔵の奥にはタンクが。
タンクの中も、見せていただきました。
ここに、丁寧に醸される酒がいます。
まさに生きている酵母や
櫂を使う際の二階からの眺めも見せてくださいました。
家族で一丸となって酒を作る酒蔵。
その造りの一片を見ることができました。
ご主人、ありがとうございます!
この桜田酒造さんの造る特別純米「大慶」が僕は好きです。
白身の魚や鍋との愛称がバッチリな旨口の酒。
紹介ページもありました。能登スタイル、のとめぐりの櫻田酒造
冬の能登というのにそんなに寒くなかったなー、
なんて思っていたら、帰路に雪が降り始めました。
結晶のまま落ちてくるほど軽い雪。
東京の雪のように重くなく、寒さの中に心地よさを感じるほど。
最後の最後にその姿を見せてくれました。
ありがとう石川。
ありがとう能登。
ありがとうKちゃん、ご家族の皆さん。
おかげさまで予想と期待を大きく超える、大満足の旅行となりました。
東京に帰ってからも、二三味珈琲の豆を挽き、
とり野菜なべ(石川の庶民食)を作り、
珠洲の酒を飲み、余韻に浸っています。
僕は観光所が目立つような土地柄よりも
その土地で営まれてきた生活を感じることが好きです。
また、その生活を今も続ける環境にいられる方に魅力を感じ、
そのような方の背負う歴史を恐れ多く思っていましたが、
珠洲の漁師はそんな僕を笑って歓迎してくれました。
これまで足を踏み入れたことのなかった珠洲が、
今回の旅でとても思い入れ深い場所になりました!
来週は、この旅の真骨頂、食べたものを紹介。
僕らしくなってまいりました!