レモンピールを極めよう【待望の後編】
2015年02月17日
山根かずき
先々週のブログ、「レモンピールを極めよう【前編】」の続きです。
〜前回のあらすじ〜
山根がピールの実験レシピにトライ!
4種類の試作レシピは果たしてどんな違いを生むのか!?
それではさっそく結果をご覧頂きましょう。
(1)砂糖50%、15分煮詰め
糖の量も少なく、煮詰め時間も短い、
もっともあっさりとしたレシピ。
結果は、ご覧の通りビシャビシャになりました。
なにしろ全然乾きませんでした。
砂糖をまぶしたら浸透圧でじゃんじゃん水が出てきました。
はっきり言って失敗です。
(2)砂糖100%、15分煮詰め
今度は砂糖をがっつり増やしてみたレシピ。
なんとなく見た目は良いですが、
固いです。
中までがっちり固まっています。
食べると砂糖の塊がシャリってなる感じ。
「いもけんぴ」みたいな感じなので、
これはこれでひとつの正解だと思います。
ですが、僕が目指しているのはもっとフルーティー感のあるピール。
これじゃちょっと物足りないですね
(目指しているといっても僕の想像上のものなので、実現できるかは未知ですけど)
(3)砂糖50%、1時間煮詰め
お次はこちら。
ジャジャン!
きれいな見た目に違わず、味もなかなかの逸品。
特に食感が「グニッ」としたやわらかさで、とっても食べやすい。
表面のグラニュー糖の月具合がキラキラしていてまたキレイ。
今回の4つのレシピの中では一番の出来でした!
(4)砂糖100%、1時間煮詰め
最後がこちら。
砂糖100%の、1時間煮詰めレシピ。
もっともがっつりしたレシピです。
食べた感じは、(3)をもっと硬くした感じ。
砂糖の量がそのまま硬さにつながるようです。
今回のレシピの中ではNo.2の座を与えたいです。
今回のレシピの中ではNo.2の座を与えたいです。
というわけで、実験終了!!
この実験から導き出された答えは以下の通り。
・砂糖が多いと硬くなる。
・乾燥しすぎると硬くなる。
・でも乾かないとベチャベチャになってしまう。
・うまく煮詰めないと、乾かすのにすごーく時間がかかるor乾かない。
・長く煮詰めるとゼリー感のある触感になる。
・長く煮詰めるとゼリー感のある触感になる。
・試作はこんなにたくさん作らないほうが良い。
実験は大変でしたが、いろんなことがわかってとても有意義でした。
とは言え、まだまだ正解のレシピには程遠い感があるのですが、
ピールにとってどんな要素が大事なのか、理解が進んだ気がします。
みなさまもぜひご家庭のピールづくりにお役立てください!
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実はこの実験をしている最中、
なんと奇遇にも、手作りピールをつくっている農家さんのところへ
取材にいく機会に恵まれました。
渡りに船とはこのことぞ!
「ドン!」
こちらが農家さん手作りのゆずピール。
この圧倒的な量、レベルが違います。
「こんなにどっさり作れるのか!?」
「っていうか、くっついちゃったりしないのか!?」
など、大量のピールを目の当たりにしたピール少年山根の心は
ワクワクが止まりません。
というわけで、ぶっちゃけで聞いてみました。
「すみません、砂糖は何%がいいんですか?」
「60%だね」
60%なのかー!!
(あと2日早く知ってたらこの実験の半分はいらなかったよ!)
でも実験の結果を見ると、確かにそれくらいがちょうど良さそうですよ!
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そんな話を料理家のフルタヨウコさんにお伝えしたところ、
「60%で作ってみたよ」とさっそくピールづくりに応用していただけたようで、
出来上がったのがこちらのはっさくピール。
これが食べるとめちゃくちゃうまいんです!!
ドライフルーツのようなやわらかな食感に、
はっさくの香りと苦味、絶妙な甘みのバランス。
ここまで書いといてなんですが、
僕は別にピールってそこまで好きじゃないんですよ。
だけどこのはっさくピールはうまい。美味すぎる。
はっさくのボリューム感はレモンに真似できないずるいポイントですが、
これぞまさに、僕が追い求めていた理想のピール.........
これを応用してさらにおいしいレモンピールが作れそう!!
僕のピール追求の旅は、まだ始まったばかりのようです。
(またいつかに続く...)